ハクビシンなど害獣を駆除する際、追い出す方法・罠で捕まえる方法や、その後の侵入口の遮断・消毒などをどのように行うのかまとめました。
ハクビシンの駆除工程は4つ
駆除内容は ①追い出しか捕獲による駆除 ②侵入口遮断 ③清掃 ④害虫駆除・殺菌消毒・消臭となります。以下に解説をいたします。
- ハクビシンの「追い出し」駆除
- 最も多く用いられる駆除方法。追い出しの場合は免許や申請の必要がありません。費用が安価ですが難易度は捕獲より若干高め。
ハクビシンを燻煙で追い出しますが、煙で燻り出すというよりはニオイで出します。ハクビシンの嫌がるニオイで嗅覚を刺激し追い出す方法です。
燻煙を焚く場所はハクビシンの出入り口より一番離れた個所から行ったほうが効果が高く、出入り口付近で焚いてしまうと返って奥のほうに逃げ込んでしまうので、駆除が出来ずに引き続き被害を受けてしまうことになりかねません。建物によっては出入り口から離れた場所で燻煙が出来ないところもあるので、腕前が試されるところです。
以前は本当に煙を焚いて燻り出す駆除を行っていましたが、モクモクと外に煙が舞い上がり、ご近所さんが火事だと間違えて119番通報されることもございました。現在は改良され嗅覚で追い出すので効果も高く、煙自体も早い段階で消え、目立たなくなるようになりました。
最適な方法で追い出しをかけても、なかなか出ていかない場合があります。妊娠中のメスや、子育て中の場合などは追い出しが困難です。その場合は駆除完了まで日数が掛かることもございます。 - 捕獲による狩猟免許の種類
- ハクビシンを捕獲するには各自治体に申請し、許可が下りた後、狩猟免許所持者しか捕獲することが出来ません。鳥獣保護管理法で保護されている動物です。以下に狩猟免許の種類をご紹介をいたします。
- 捕獲されたハクビシンの末路
- 罠によって捕らえられたハクビシンには処分という結末が待ち受けています。ではどのような方法で処分されているのか解説いたします。
- 医師による薬殺
- 麻酔薬を使用し安楽死処分。アライグマによく用いられています。
- 溺死
- 「はこわな」ごと水に浸けます。多く行われています。
- 窒息死
- 密閉されたボックスに「はこわな」ごと入れ、二酸化炭素を流し込みます。
※ホームスターでは捕獲よりも、お客様が安心した生活を取り戻すのが最優先と考えていますので主に追い出しの駆除をご提案しています。
- 有害鳥獣駆除申請
- 「有害鳥獣駆除」の申請をし、各自治体から許可をもらいます。許可をもらうには手続きが必要となります。
- 駆除対象動物
- 捕獲頭数
- 場所
- 被害状況
- 理由
- 駆除方法
- 期間
上記項目内容などを詳細に記載し提出。許可後は鳥獣保護管理法のもと適切な方法で捕獲します。
- 侵入口遮断
- 駆除が完了したら、今後また被害に遭わないようにしっかりと塞ぎます。せっかく駆除が出来てもハクビシンは再度侵入しようと試みます。いつも出入りをしていたところが塞がれているので何とかこじ開けようと必死になります。どうしても入れないことがわかると他に入れる所がないか探し出します。わずか4cmほどで入ってきますので、穴塞ぎは出入りをしていた所だけでなく、今後入ってきそうな怪しいところも塞ぐ必要があるのです。
塞ぐものは金網や材木、パンチングメタルなどを用いますが、金網はいずれ錆びてしまいますし、木材は腐るのでアルミ製の厚めのパンチングメタルが理想です。パンチングメタルをはめ込んでシリコンで接着すれば絶対取れません。
築年数が古いほど隙間は多いので作業が困難になります。 - 糞の掃除、巣の撤去
- 屋根裏に大量の糞を排泄されたことにより様々な菌や害虫が増えています。
これらの繁殖を抑えるために、糞を綺麗に掃除する必要があります。駆除もせず汚い状態だと、どんどん増え続け住居空間まで被害が及びます。天井の合わせ板の隙間や和室の天井の溝、はめ込み照明にも隙間があるので、そういうところから目には見えませんが、微生物が降り続け知らずに呼吸して体の内部に取り入れてしまったり、刺咬されてしまうことになります。
ハクビシンは断熱材が大好きです。ベッドとして利用したり子作りの際にも役に立ちますので、侵入されてしまうと断熱材がボロボロにされ、全て撤去しなくてはならないこともございます。糞まみれになっている断熱材や尿によりビショビショの断熱材も、やはり害虫が発生するなどの影響があります。そうならないためにも被害に遭ったら早めに駆除をしたいものです。 - 害虫駆除、殺菌、消毒、消臭
- ハクビシンの糞尿によって被害を受けた屋根裏全体の害虫の駆除と殺菌消毒を行う必要があります。
屋根裏で使えるように小型化された機器を屋根裏に導入し、ミスト状に噴射して処理します。数時間で全体に行きわたります。
この作業をせずにこのままにしていると、人間への与える被害が倍増します。ハクビシンを駆除すると害虫は他に寄生する動物を探します。それが一番身近にいる人間です。
生まれて間もないお子さんや女性に集中して刺咬します。数がもの凄いのでやられるほうは大変です。
アトピー性皮膚炎や器官に入ることにより、咳が止まらなくなったり喘息になってしまう危険性も高いので気を付けましょう。
ハクビシンは様々な菌やウイルスを保有していることで有名です。E型肝炎・レプトスピラ症・トキソプラズマ・サルモネラ症・疥癬など。大変危険な感染症を持っているため殺菌消毒は必須です。
また、屋根裏に悪臭が残ったままでいると、害虫が誘引されまた繁殖する温床となりますので、しっかりと消臭を行います。